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私たちについて

理事長所信


一般社団法人 大阪青年会議所
第67代理事長
岡部 倫典

未来を創るのは人である。

未来を創るのは人の力である。

未来を創るのは人の力の融合である。

 ITの普及と発展は私たちに驚異的な利便性をもたらした。一方でそれらを最大限に活用すべき私たち人はその利便性に夢中になり、ITをひとつのツールとして活用するべき人としての立ち位置を見失い、いつしか進歩のスピードに追いつけなくなりつつある。インターネットの本格的普及からおよそ15年、ツールとしてのITが私たちの生活に完全に定着したからこそ、無限の価値を生み出す人の力の偉大さを、いま一度見つめ直さなければならない。かつて大阪経済の復興に生涯を捧げた五代友厚は、幕末から近代日本の幕開けという時代の変わり目の中、未来のための人財育成と公の仕組みの構築に屈することなく挑み続けた。私たちが失いかけた人の力である。今をひも解いて未来への志を高め、公利を重んじて独創的発想で変革に挑む「創力」。大阪の未来を拓いた力がいつもそこにはあった。

 私はいま一度、これまでの成り立ちと現状を捉えて未来への想いを固め、まちの未来を思い描いて無限の価値を生み出す変革に挑戦し続けたい。人の力の偉大さを尊び、その秘めたエネルギーの大きさを伝え、育み、融合させて、輝ける未来への力へと進化させ、さらにその先の未来を切り拓く力を創り出したい。

 いかにITやAIが進歩しようとも、未来に想いを馳せ志へと変えて未来を創り出すのは、人の力であるソフトパワーに他なりません。人口構造の変化と人口減少が加速度的に迫りくるわが国日本、そしてグローバル化する中で頻発するテロや世界経済のボーダレス化、これらを乗り越えて次代に未来を贈り継いでいくために、今を生きる私たちの「創力」の結集が求められているのです。
 66年の間、絶えず未来を見据えまちとともに歩んできた私たち大阪青年会議所は、いつの時代もここ大阪の未来を拓いてきたソフトパワーを見出して育み、融合させる起点とならなければなりません。無限の価値を生み出し続ける未来を後世へと贈り継ぐべき私たちは、現在の価値に捉われない大局観を備え、未知を恐れず多様性をありのままに受け止め、成り立ちへの誇りと未来への志を抱き、情熱をまちの未来への変革に挑み続ける行動力へと昇華させる、「創力」あふれるまち大阪を実現します。

未来に輝く大志を地域で育もう!

 次代を担う子どもたちを取り巻く環境は大きく変化しつつあります。詰め込み教育からゆとり教育へ、そして再び詰め込み傾向へ。結果として教育格差はますます拡大し、いまや子どもの貧困の問題が看過できない段階に差し掛かっています。いつの時代も強く美しい日本の心を育て、あらゆる力の源とも言える教育そのものが揺らぎつつあるのです。
 子どもたちにとって最も必要な環境は、多感で柔軟な幼少期における心の原体験を得る機会に恵まれていること。喜びや悲しみ、驚きとともに印象付けられる心の原体験こそが、自らの人生の岐路における思考や判断の軸へと成長していくのです。幼少期での原体験は、まちの歴史や資産とその向こうにあるまちや地域、さらには他の国など自らがつながる関係性の広大さと奥深さを感じさせてくれ、世界の多様な価値観をありのまま認め合える寛容な心と感性を育み、取り巻くすべてに感謝し他者を慮る、私たち日本人が誇るべき道徳心を養います。寛容な心と感性そして道徳心によって、子どもたちは自身の考えを的確に発する力を身に付け、おおらかな五感を活かして感性を伸ばし、夢を抱き、その夢の実現に向けた強い意志と勇気ある行動力を備えた次代の人財へと成長していくのです。
 そのために、私たち大人は、あふれる情報に惑わされずに子どもたちを取り巻く環境を的確に捉え、勉学一辺倒ではなく心を育むことの大切さを理解して拡げ、原体験につながる機会を地域の連帯によって創り出していかなければなりません。子どもたちのすべての行いを優しさと厳しさで見守り、すべての大人が手を携えて子どもたちの未来への可能性を刺激し、教育格差や貧困といった問題を乗り越えて、未来のさらに未来を創り出す力を育んでいかなければなりません。
 私たちは、思考と判断の軸となる原体験となり得る機会にあふれ、優しさと厳しさでいつも見守り、未来を創り出す強い心の礎を養い、地域一体となって無限の潜在力を大志へと育むまち大阪を実現します。

グローバルリーダーシップあふれる人財を創ろう!

 訪日外国人が2000万人目前、TPPをはじめとする経済のボーダレス化がこの先もさらに進み、物理的経済的なグローバル化がますます進展する一方で、内向き思考とも言える人びとの心が世界を覆っています。国益という名の利益追求が生み出す経済的支配とそれから逃れようとする抵抗の悪循環が生じ、無差別テロ行為や自国優先に重きを置いた選択行為が世界各地で多く見受けられるようになりました。しかし、多くの経済的つながりに依存している私たちの生活を自国だけで継続することなど到底不可能である現実から目を背けてはなりません。あらゆる物ごとを世界全体を俯瞰して捉え、多様性の中にある自らの立ち位置を理解した上での強みを活かした行動こそが求められています。また、課題解決のあり方においても、これまでの主流であった公的な解決手法に加えて持続発展型の仕組みが求められているのです。
 私たち大阪人のアイデンティティを辿れば、有史以来、多様性を受け止める豊かな感受性で新しいものや未知のものを受け止め、さらに個性ともいえる強みを加えて進化させ、まちを創りモノを創り出してきました。だからこそ、かつての日本はもちろん世界に誇る商品や企業を送り出し、現在においても訪日外国人の拠点都市としての役割を確立し、課題が山積する地域行政においてもこの国を先導する現象が生じているのです。世界全体がひとつのマーケットとして事実上の統合が進み、地球の裏側での出来ごとが私たちの生活を脅かすようになった現在、自らの責務を意識し、個性を存分に活かして不屈の精神で新たなものを創り出し、世界をステージと捉えて活躍するリーダーシップあふれる人財をあらゆる分野において創出することが必要です。
 私たちは、多種多様な価値観を互いに尊重し、新たなものを創り出す志と情熱にあふれ、多彩な個性を活かした協働によって課題解決に立ち向かい、恒久的世界平和の実現に貢献する人財を創り出します。

価値を生み出し続ける仕組みを構築しよう!

 大阪というまちは時代の岐路に立たされています。時による変遷で捉えれば、多様性を受け止めて独自の文化を築き、民の力で発展し大大阪時代を経て徐々にそのエネルギーと規模を縮小させながらも日本の主要都市のひとつとして現在に至ります。一方、現在の関係性で捉えれば、国内では東京一極集中と独自の地方行政の進展、視野を広げれば訪日外国人をはじめアジア各国との経済的なつながりを強めつつあります。それが現在の大阪の姿です。国が少子高齢化という人口構造の変化と人口減少の途を歩む中、大阪も加速度的にそのペースを速めていく地方都市のひとつであるのが現状ですが、岐路に立つ今こそ、未来を切り拓くための仕組みを築き上げなければなりません。振り返れば、多様性に対する寛容性とおおらかな気質を備え、独自の発想で世界に先駆けて多くのものを創り出し、力を集約して課題に立ち向かい、民の力が創り上げたのが今の大阪というまちです。こうした成り立ちを活かし、アジアの文化、情報、人、そしてビジネスの玄関口として中核的役割を担うアジアのハブ都市こそ、大阪が目指すべき未来のまちの姿です。
 そのために、まちや国の未来を選択するのは自身であることを一人ひとりが認識して責任を果たし、まちの未来の選定に関わり続けなければなりません。また、参画意識が高まれば高まるほど未来を志向した結果がもたらされることを、特に若年層の意識として定着させていかなければなりません。さらに、人びとと企業、公益団体や行政などそれぞれの立場の違いを超えて力を融合し、形式に捉われない独創的なアイデアでまちの持続的な発展を創り出す関係性を、私たち大阪青年会議所が中心となって築き深めていかなければなりません。
 私たちは、自らのまちの誇りある成り立ちを胸に秘め、一人ひとりがまちの未来を創り出す力を発揮し、あらゆる違いを越えて連携し、全員参加で唯一無二のまちの魅力をあふれさせ、大阪のまちを持続的に発展させるつながりを構築します。

「創力」のコアとして未来を拓こう!

 ITやAIには決して果たせない役割があります。いま一度、個性や違いをもひとつの魅力と捉え、強さと美しさからなる道徳心とやり遂げるまで挑戦し続ける心、そして独創的発想で無限の価値を生み出すソフトパワーの偉大さを見つめ直さなければなりません。
 私たち大阪青年会議所は、66年前の戦後の荒廃期から途切れることなく未来を見据えてまちとともに歩み続け、英知と努力の集積によって未来を牽引してきました。その原動力となったのは、一歩先の未来に必要なものを捉えて創り出してきたソフトパワーであり、これこそまさしく「創力」なのです。
 今、私たち一人ひとりの志あるソフトパワーを余すことなく束ね、その力強さを広く発信してまちに「創力」をあふれさせなければなりません。そして、これまで培ってきた世界中に拡がるすべての信頼関係の上で、各々の「創力」を融合させるコアとしての役割を担い未来からの付託に応えなければなりません。それこそが未来を切り拓くということなのです。

大阪が、日本が、そして世界が大きく変わろうとする今この瞬間。

私たち大阪青年会議所は、まちの、そして未来の「創力」を煌々と輝かせる。

志ある「創力」を未来へと、そしてさらなる未来へと贈り継いでいくために。

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