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熱狂対談 清川あさみ(アーティスト)× 竹田 哲之助(大阪青年会議所 理事長)

Special
2018.12.18 12:31 UP
  1. 特別対談

今回、お話をお伺いするのは、写真に刺繍を施すという独創的な手法で作品作りをされる事で知られるアーティスト・清川あさみさん。

「既成概念に捕らわれない組み合わせを生み出す事」により新しい作品を作り出す清川さんに、時代に即した価値の生み出し方や感性の磨き方についてお聞きしました。
また、淡路島出身、本籍地大阪という清川さんだからこそ感じる「関西クリエイターのエネルギー」についてもお聞きします。

コンプレックスを肯定する作品群

竹田 - 清川さんは、18歳のときにモデルとしてデビューされ、その後、アーティストに転身されたとお聞きしました。10代~20代にかけてファッションリーダーとして活躍し、以降は、独特の作風を持つアート作品で、多くの女性や若者たちにメッセージを発信していらっしゃる。

まさに、今の時代を代表する女性リーダーのおひとりだと感じ、対談のオファーをさせていただいた次第です。アートを中心に幅広い活動をされているとのことですが、現在は、どんなことに力を入れていらっしゃるんですか?

清川 - 現在は、アート、デザイン、絵本作りの3つのクリエイティブワークを柱に活動しています。平面だけでなく、立体、空間、考え方など、すべてをクリエイティブしている感じですね。NHKの連続テレビ小説「べっぴんさん」のオープニング映像や、「もし現代に百人一首が存在したら?」というテーマで新たに百人一首の絵札を現代風に解釈して制作した作品「千年後の百人一首」のアートワーク、子どもたちのイメージを膨らませるようなワークショップの企画など、さまざまなお仕事をさせていただいているんですよ。

私にとっては、活動すべてがひとつの作品。ジャンルや形態にはあまりこだわらず、「今、なにが必要か」「なにをすべきか」を考えながら制作に取り組んでいます。

竹田 - 清川さんと言えば、女優やタレント、ミュージシャンの方々の写真に刺繍を施してアート作品に仕上げた「美女採集」でもおなじみですよね。

清川 - 「美女採集」も、変わらず続けています。様々な雑誌の連載開始を経て15年以上経ち、採集した方々の数も200名を超えました。

始めたきっかけは、モデルの仕事をするなかで、「どんなに華やかに、美しく見える人でも、悩みやコンプレックスを抱えている」ということに気付いたこと。陰の部分を受け入れ、個性にしている人を、刺繍という手法で装飾することによって、注目してもらいたいと考えました。

見る人に「自分を肯定する勇気」のようなものを伝えられればと思い、取り組み続けています。

 

竹田 - 比較的早い段階できっぱりとモデルを辞めたのは、「美女採集」をはじめとするアートワークに集中したいという思いが強かったからなのでしょうか?

清川 - そういうわけではないんですが…。もともと私は、あまり人前に出るのが得意なタイプではなくて。モデルになったのも、自分が前に出たいというより、私のように身長の低い人でもファッションが楽しめる、コンプレックスがある人でも輝けるということを発信したかったからなんですよね。

「それをモデルという仕事だけで伝えるには限界がある」「単純に綺麗なだけではない、さらに深い所に注目して、それをもっともっと伝えたい」、と思い、アートの方向にシフトしました。

リーダーには、いい勘違いが必要

竹田 - 「自分を肯定する力」や「コンプレックスを個性にするという考え方」って、生きていく上で、とても大切なものですよね。

人生、社会、組織、いろいろなものをよい方向に変えて行きそうだと感じます。

清川 - そうですよね。仕事を通して、いろいろな会社の社長さんやリーダーと呼ばれる方にお会いする機会があるのですが、成功されている社長さんは、みなさん、自信を持っていらっしゃるなと感じます。

以前、秋元康さんが「『勘違いをする』というのはとても大切なことだ」とおっしゃっていたのをお聞きしたことがあるんですが、「自分はすごい、大丈夫だ」みたいな、可愛い勘違い、いい勘違いって、なにをするにも欠かせないものだと思うんです。

自分を肯定することで、人を愛することができ、周りに優しくなれて、そして、いいものを作り、自信を持って売れるようになる。

私は自分にあまり自信が持てない、どちらかというと自己肯定が苦手なタイプだったのですが、「自分が自信を持つことで、周りにも良い影響を与えれるんだ」と気付いてからは、一貫して、「マイナスと向き合い肯定する力」をアートに昇華することに取り組み続けています。

既知の組み合わせが価値を生む

竹田 - これからの時代は、既知と既知の組み合わせから新しい価値を創造することが必要だと考えています。清川さんの作品も、例えば「刺繍と写真」のような、既知の組み合わせによってできていますよね。どのようなお考えや経緯で、この組み合わせを発見されたのでしょうか?

清川 - 私たちが生きる現代という時代は、「1しかない時代」です。ないものがほとんどなく、あるものしかない。なかには0から1を生み出す方もいらっしゃいますが、そういう方はノーベル賞レベルの研究者ぐらいではないかと思います。

ならば私たちは、今あるものをどう調理して提供するかを考えるべきなのだろうなと。それで、いろいろな手法を試して探して、糸だけでも写真だけでも作れない世界観を生み出せる、「刺繍と写真」の組み合わせにたどり着きました。

学校や社会で教わった知識をただ蓄えるのではなくて、それをもとにいかに想像し、新しいものに変えるかを考えることが、きっと新しい価値につながっていくのだと思います。これからは、今あるものを自分で選んで、それを編集していく力が重要になってくると思いますね。

竹田 - 同感です。きっと清川さんのようなアーティストと呼ばれる方々は、私たちが気付けないような、1歩先にある組み合わせや価値を見つけることに長けていらっしゃるのでしょうね。なにか「見つけ方」やコツのようなものがあれば、お教えいただけますか?

清川 - なるべく普通に生活すること、でしょうか。私は、無理に吸収しようとしないよう心掛けています。普通に暮らしていれば人と交わりますし、交わると人間性が出てきます。人間性が出てくると、その人の背景が浮かび上がってきて、その周囲にある思いや矛盾が見えてくる。

そこを見逃さず突き詰めることで、今までにないものが見えてくるんじゃないかなあと。普通にTVを見たり、子どもたちに交じって遊んだり……。そういう日常のなかに、ヒントが隠れているんですよね。私にとっては、生きている時間すべてが仕事の時間のようなもの。境目がないんです。

分けて考えると狭くなってしまうし、なにより、つまらなくなっちゃいますしね。

竹田 - 私も、仕事、家庭、JC、全部が自分の人生そのものだと感じています。ライフワークのような感覚ですべてがつながっていて、すべてがインプットなんですよね。

関西人の「はみ出す力」は凄まじい

竹田 - JCは、大阪から日本、大阪から世界へ情報を発信することを目指しています。清川さんも、関西から日本、そして世界へと羽ばたいていらっしゃる。

そんな清川さんから見た、関西の魅力についてお教えください。

清川 - 私、関西人のアーティストが大好きなんです(笑)。境界線を取っ払う突き抜けたパワーがあり、いい意味でバカができる。

関西人って、好奇心やエネルギーが渦巻いているんですよね。実は先日、1970年に開かれた大阪万博の映像を見る機会があったのですが、岡本太郎さんのインスタレーションの部分が、それはもう、面白すぎて。「やったことないことをやったろう!」という、関西独特の力を感じました。万博だけではありません。

「あんなところに、あんなすごい大きな建物作ったの誰!?」と思って調べると、たいてい関西人のアーティストだったり、予算をオーバーして自腹でプロジェクトを進めている人が、やっぱり関西人クリエイターだったり…(笑)。

関西を出たからこそ、関西人の「はみ出す力」のすごさがわかったような気がします。

竹田 - そう言っていただけると、なんだか嬉しいですね(笑)。清川さんは、本籍地が大阪だと聞きました。11月には京都の 両足院建仁寺山内で、書籍『千年後の百人一首』の原画展を開かれるとか。

清川 - はい。冒頭でもチラリとお話しましたが、「もし現代に百人一首があったら」というテーマで、詩人・最果タヒさんが詩を書き、私が絵札をつくりました。

両足院(建仁寺)は、私が大好きな場所。まるで千年前の歌が聞こえてくるかのような研ぎ澄まされた空間で、ここで原画展ができたらいいなと思い続けてきました。

紅葉の時期を選びましたので、ぜひ、美しい情景のなかで、現代の百人一首を楽しんでくださいね。

 

 

EVENT

清川あさみ「千年後の百人一首」原画展 -糸で紡ぐ、歌人のこころ-

清川あさみが詩⼈・最果タヒとタッグを組んだ書籍『千年後の百⼈⼀⾸』(リトルモア刊)の原画展を開催。⽷と布とビーズで和歌の⼀⾸⼀⾸を情感豊かに描き出しました。紅葉の京都にて、現代版「百⼈⼀⾸」の世界をお楽しみいただけます。

会期:2018年11⽉21⽇(⽔)〜12⽉10⽇(⽉)/会期中無休

会場1:両⾜院 建仁寺⼭内
(〒605-0811 京都府京都市東⼭区⼤和⼤路通四条下る4丁⽬⼩松町591)
10:00〜17:00(ご⼊場は閉⾨の30分前まで)

会場2:グランマーブル祇園(1階) カフェ&シャンパーニュ祇園ちから(2階)
(〒605-0074 京都府京都市東山区祇園町南側570-238)

営業時間:1階11:00〜20:00、2階11:00〜19:30(L.O. 19:00)
観覧料 ⼀般1000円、⼤学・中⾼⽣800円、⼩学⽣以下無料

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